名古屋の編集プロダクション・エディマートが取材や編集のノウハウを伝えるメディア「エディマグ」 エディマートが取材や編集の
ノウハウを伝えるメディア

  • TOP
  • お役立ち
  • 書けているようで実は書けていない。プロ品質の文章にするためにおさえたい5つのポイント

2021.10.29 Fri

お役立ち

書けているようで実は書けていない。プロ品質の文章にするためにおさえたい5つのポイント

イラスト

エディマグではこれまで、編集にまつわるさまざまなノウハウを発信してきました。ありがたいことに同業他社の方から「業務を進める上で参考になった」「記事制作のヒントになった」などの声をいただくことも。

一方で、これだけノウハウを詰め込んだ記事を発信してきたのにも関わらず、社内では十分に活用されていないという問題が浮き彫りに

そこで、読者への発信はもちろんのこと、社内の学びとして、もっとエディマグを活用しよう!と考え、ある試みをスタートします。

それは「社内の意見交換会の記事化」です。

編集にまつわるテーマを設定し、代表者がテーマに沿った骨子を作成。それを意見交換会に持ち込み、エディマートとしての意見をまとめる、といった流れで記事を制作する試みです。

今回は、プロ品質の文章にするためにおさえたい5つのポイントをテーマに意見交換会を行いました。最近、ライターとしての仕事を始めた方や、新人ライターへの教育を担当されている方などは、ぜひ参考にしてみてください。

スポンサーリンク


はじめに よい文章とは?美しい文章とは?

イラスト

よい文章と美しい文章は異なる

5つのポイントを紹介する前に、文章について定義してみましょう。

プロ品質の文章の求められる要素として「よい文章であること」「美しい文章であること」がよく挙げられますよね。そこで、よい文章と美しい文章について考えてみました。

  • よい文章

    伝えたい相手に伝わり、情報や共感を生む

  • 美しい文章

    読み手にあわせて句点の位置や漢字とひらがなのバランス、品詞を適切に使う

これがエディマート流のよい文章と美しい文章の定義。つまり、よい文章は目的を果たすこと、美しい文章は読みやすさ、とそれぞれ異なる役割を持っているという結論に至りました。

目指すのは、美しさを意識したよい文章

私たちが仕事で書く文章は、情報発信を目的にしています。そのため、『よい文章を書くこと』が優先されます

ただし、文章を読んでもらうためには、読みさすさも重要であるので、結果的に『美しさを意識したよい文章』を心がけなければいけません。

それらを前提として、プロ品質の文章にするためにどんなことが必要なのかを考えるべく、今回の代表者である鬼頭社長が作成した骨子をもとに、社員一同で意見交換会を実施しました。

意見交換会はTeamsを活用してオンラインで行い、社内のディレクターはもちろん、デザイナーやアルバイトスタッフさんなど職位や職種関係なく、希望者全員に参加してもらうスタイルで実施。

ここからは鬼頭社長の作った骨子をもとにスタッフの意見や感想を交えながら、エディマートのナレッジを紹介します

ポイント1 要点は簡潔に、先に書く

文章の目的とターゲットを理解し、はじめに伝える

理想は最初の文章だけ読めば、内容を理解できること。

昨今では5000~10000文字のweb記事というのも珍しくないですよね。この場合に、説明や伏線から始めてしまうと、ページの離脱率も高くなることが予想できます。

そのため、要点は文章の頭でまず伝えて、その後の文章で補足の説明をしていくことが基本になります

小説などであれば、説明や伏線から書き、最後に結論をもってくる方法もありますが、それはビジネスシーンや情報発信を目的とする文章には適しません。

なぜなら、余程読み手を惹きつけ続けられる文章を書かなければ、読者は途中で読むのをやめてしまうからです。

実は重要な「リード」の存在

さまざまな企画で設定される「リード」を軽視してはいけません。

結論を先に書くという点において、これから読み進める文章がどんなことが書いてあって、最終的に何を伝えたいか、ということをリードにしっかりとまとめることで、読者を記事に引き込むことができます

構造上リードが設定されていない企画の場合は、文章の冒頭で要点をまとめておくことを忘れないようにしましょう。

参加者から挙がった意見

  • “簡潔に”という点だけ意識しすぎると、淡白な文章になりがちなので注意

    とくにリード部分については、簡潔に書きすぎて本来の目的を果たせていない場合も。リードでも伝えることをしっかり意識することが大切

  • 作家性のある文章を書こうとしない

    創作の物語ではなく目的はあくまで情報発信ということを忘れずに!

鬼頭英治
エディマート
鬼頭英治

基本中の基本の内容ですが、伝えるためにもっとも必要な要素の一つです。

 

文章の目的をしっかりと理解して、ターゲットに伝わる文章にするためには、まず冒頭で簡潔に要点を書くことを忘れないようにしましょう。

スポンサーリンク


ポイント2 知らない言葉は使わない

“難しい言葉を使う=原稿のレベルが上がる”は間違い

文章を書く上でやってしまいがちなのが、意味を理解していない難しい言葉を使うこと。

エディマートでは過去にこんな失敗例がありました。

  • IMEパッド(手書きパッド)を使って知らない漢字を原稿に使用。選択を間違えてしまい、間違った漢字を使い進めてしまった
  • 言葉の意味を理解していない“それっぽい言葉”を使った結果、意味が通じない文章に

“できる風”の原稿をつくるために、ついやってしまいがちなミスですよね。とくに社歴の浅いスタッフの場合、形から入ろうとしてこういったミスを引き起こしてしまうことも。

また、記事の題材が専門的な場合にも注意が必要です。

専門用語は常用漢字とは別の意味合いを持つ場合もあります。そのため、一つひとつの言葉をきちんと理解した上で原稿に落とし込まなければなりません。

最近ではSEO対策の一環として、原稿に必須キーワードが定められている場合があります。そういったときは、注釈などを活用してしっかりと補足説明を加えることで、伝えたい相手に伝わる文章になるはずです。

参加者から挙がった意見

  • ターゲットが有識者の場合、有識者(読者)にレベルを合わせる必要がある

    自分が知らない専門用語を使わざるを得ない場合は、リサーチを重ね、専門用語を自分の中に落とし込んだ上で原稿を作成する。意味がわからいまま言葉を使うのはNG

  • 言葉を言い換える場合、言葉の意味が変わらないように

    文章の内容が曲解されないように誤解を招く表現は避ける

鬼頭英治
エディマート
鬼頭英治

難しい言葉や理解していない言葉を使ってしまうと、伝わる・伝わらない以前の問題として誤植が発生してしまうことも。失敗例として紹介したミスは、掲載される前に発覚したため大事には至りませんでしたが、一歩間違えると大変なことになってしまいます…。

 

難しい言葉・理解できない言葉を使わないことは、誤植の防止にもつながります。

 

プロ品質の原稿に仕上げるためには、理解できない言葉を使わないことに加え、納品前の校正を徹底し、誤植を発生させないことを心がけましょう。

ポイント3 同じ表現を避ける

今日は○○小学校の運動会です。●●さんは赤組です。参加競技は徒競走と綱引きです。

 

「です。」の次の文が再び「です。」で終わるこの文章。

同じ表現を多用することは必ずしも間違いではありませんが、はたして『美しさを意識した良い文章』と言えるのでしょうか。

今回の意見交換会では、具体的な言い換え例を紹介するとともに、『美しさを意識した良い文章』を実際に読者に届けるために、どんなことが必要なのかを話し合いました。

連続した表現を避けるための具体例

  • 助詞止め

    ~もあります → ~も

  • 否定表現

    多い → 少なくない多く見られます → 少なくありません

  • 過去表現

    ~しました、~した → ~いる(文意から過去の内容であることが伝わる)

  • 形容動詞の活用

    たくさんある → バリエーション豊か

    魅力があふれている → 魅力たっぷり

このように語尾のバリエーションを増やすことで、連続した表現を避けることができます。

さらに詳しいポイントについては、こちらの記事でも紹介しているのであわせて参考にしてみてください。

ほかにも、注意すべき点としては、「の」「が」「こと」などの連続が挙げられます。

例えば、「私の頭の中の消しゴム」は映画や小説のタイトルであれば問題ありませんが、通常の文章ではNGです。「私の頭にある消しゴム」や「私の頭に存在する消しゴム」などの表現を選択するといいでしょう。

『美しさを意識した良い文章』を届けるために必要なこと

上記で紹介した言い換えを活用し、「さあ!良い文章を書くぞ!」と意気込んで執筆したものの、編集担当やクライアントから膨大な朱書きが届いた…なんて経験はありませんか?

例にもれず、エディマートでも同様の経験があります。

文末を「です」「ます」で統一する、曖昧な表現は避けたいので「~でしょう」はすべで「~です」に変更する、など。

これらの修正は、主に媒体ごとの意向によることが多いです。

執筆者側としては、求められている文章を把握した上で、『美しさを意識した良い文章』に仕上げることが必要になります。そして、そのためには『美しさを意識した良い文章』は読者に情報を届けるために必要であることを編集担当やクライアントと共有することが重要です。

つまり、『美しさを意識した良い文章』を執筆するためには、単純な文章力だけでなく、コミュニケーション能力も大切な要素であることがわかりました。

文章力を上げる、というのは決して自分ひとりだけの問題ではなく、周りを巻き込んで向上させていくことが求められるということです。

参加者から挙がった意見

  • 言い換えをするときは文脈を理解する

    多いと少なくないはイコールではない。文章の内容によって、どちらの言葉を選択すべきか、文脈を読み解くことで判断できる。安易な選択により、文章の意味がぶれることのないよう気を付けることが必要

  • 過去表現を使いこなして文章の質を上げる

    過去の事実を伝えるときにやってしまいがちな「しました」の連続を避けるため「~いる」を使いたいけれど、はじめは活用が難しいことも。まずは経歴や年表など、歴史を振り返る場面で使用してみると、自然と身に付くのでは?

鬼頭英治
エディマート
鬼頭英治

情報発信を目的とした記事を制作する際に忘れてはいけないのが、まず読者に記事を読んでもらわなければいけないということ

 

そのために必要なのが『美しさを意識した良い文章』であることです。私たちは文章の表現について修正指示が入った場合に、意図を説明できないといけません。

 

『美しさを意識した良い文章』でなければ、読者が離れてしまい、結果的に不利益を被ることを共有した上で記事制作を進めることが重要なのです。

ポイント4 頭でっかち、尻でっかちを避ける

一文ですべてを説明しようとしない

文章は主語と述語で構成されますが、だいたいの文章は主語と主語を修飾する言葉、述語と述語を修飾する言葉で組み立てられています。

ここで言う頭でっかちとは、多くの言葉で修飾された長い主語に対して述語が短いこと尻でっかちとは、短い主語に対して多くの言葉の修飾によって述語が長いことです。

NG例

「深夜3時にようやく寝床についたため、起きてもなかなか目が開かなかった私は、歯を磨いた」(頭でっかち)

「私は、3年間放ったらかしにしたため虫歯だらけの歯を磨いた」(尻でっかち)

 

いかがでしょうか?

頭でっかち、尻でっかちな文章は見た目が悪いだけでなく、読みづらいことがわかりますよね。

また、これらを意識していないと、一文が長くなり、途中から主語が変わってしまう文章になってしまうことも。

情報を伝えるための文章であるゆえに、さまざまな情報を盛り込みたくなるものです。

しかし、情報を盛り込みすぎると、主語・述語の関係がわかりづらくなり、結果的に間違った情報として届いてしまう可能性もあります

正しく情報を伝えるためには、必要な内容を適切な文章量に落とし込むことを忘れないようにしなければなりません。

参加者から挙がった意見

  • 文章に緩急をつける

    頭でっかち、尻でっかちな文章にならないためには、読みやすい=緩急のある文章にしなければならない。読点の過不足なく、気持ちよく音読できる文章が読みやすい文章と言えるのではないだろうか

  • 接続詞に頼りすぎない

    接続詞が増えると、話が行ったり来たりしてしまいわかりづらい文章に。一方、ここぞというときに必要になるため、見極めが重要

鬼頭英治
エディマート
鬼頭英治

意見交換会の中では文章の“見栄え”について、さまざまな意見や各自の持論を聞くことができました。

 

WEB記事であれば、ブロックごとの文章量をそろえる、情報誌であれば用意されたレイアウトの8割を目安に文章を執筆する、など。

 

見た目に対するこだわりは人それぞれですが、読みやすい文章にしたいという思いはみな同じ。

 

社内はもちろん、社外のライターさんやクライアントの方などを巻き込んで、少しでも多くの『美しさを意識した良い文章』を発信したいと思った次第です。

ポイント5 「が」は接続助詞として使う

使いやすい助詞だからこそ注意が必要!

「が」は、逆接と単純な接続のどちらでも使える便利な助詞です。

例えば、「顔が濡れて力は出ないが、助けに向かう」は逆接の「が」であり「ジャムおじさんがパン工房を作ったが、そこでアンパンマンは生まれた」は順接の「が」の役割を果たしています。

逆接と順接のどちらでも使えるからこそ、助詞の「が」は基本的に逆接でのみ使用することをおすすめします。

「が」という助詞は「にもかかわらず」と同様の意味を持つため、逆接を期待して読み進めた読者を裏切ることになりかねません。

そのため、伝わる文章を目指す上では、逆接として「が」を使うことが適切だと言えるでしょう。

参加者から挙がった意見

  • 口語ではよく使う言葉だけに注意が必要

    普段口語で「が」を順接で使用することも多いため、文章でも使いがち。原稿チェックをする上でも散見するミスなので、共通認識として逆接で使うことを覚えていおきたい

鬼頭英治
エディマート
鬼頭英治

「が」と同様に気を付けたいのが「も」の使い方。

 

始めにAがあり、Bも同じ場合に初めてB「も」となるはずが、初めからA「も」となっているのは間違い。

「が」や「も」に代表される助詞は、意外と正しい使い方を理解できていないライターさんも多いので、自分の使い方が間違っていないかどうか、改めて確認することも大切かと思います。

まとめ

原稿料をもらっている以上、プロとしての自覚を持つ

イラスト

鬼頭社長が提示した「プロ品質の文章にするためにおさえたい5つのポイント」に対して、エディマートの社員で意見交換会を行い、その過程と結論をまとめたのが今回の記事です。

内容としては初歩的なことかと思われるかもしれませんが、なぜそうしなければならないのかを再認識できたことは非常に良い経験になったかと思います。

私たちを含めて、お金をもらって原稿を執筆しているプロであるからには、プロの品質を保つ必要があります

今回の5つのポイントをおさえておかなくても、それなりの文章を書くことはできて、原稿も完成します。しかし、それは果たしてプロ品質の原稿と言えるのでしょうか?

エディマートでは、社内スタッフはもちろん、外部クリエイターの方を含め、読者に正しい情報を届けるために、『美しさを意識したよい文章』で執筆された記事を制作することを心がけています。

今後もさらなるスキル向上のため、培ったノウハウを社内で共有し、エディマグを通じて皆さまに発信していきます。

 

丨新規のご相談、お見積りのご依頼はコチラへ丨

お問い合わせ,バナー

 

丨メルマガ会員も募集中!丨

メルマガバナー

 

スポンサーリンク

FUMIE MIZUNO

この記事の執筆者FUMIE MIZUNOクリエイティブ・ディレクター

大学卒業後、大手機械メーカーに就職。企画・広報業務を担当するなかで、自分自身で何かを作り上げたいという気持ちが芽生え、転職。2018年エディマートに入社する。学生時代はメディアプロデュースを専攻。テレビ番組や記事制作を通じて、「つくる」ことの楽しさを知り、編集の仕事に憧れを持つように。現在は主に雑誌や新聞の編集・ライター業務とオンライン書店「Emo Books」の運営を担当。食べることが大好きで、グルメ取材が何よりの楽しみ。女性アイドルと猫と野球をこよなく愛する編集者として日々奮闘中!

記事一覧

お問い合わせ

お仕事のご相談や、採用についてなど、
お気軽にお問い合わせください。