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2019.07.29 Mon

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文章を書く人なら誰でも知っておきたい、「校正」という作業の重要性

「校正」という作業の重要性

 新聞や雑誌など印刷媒体の制作にとって、欠かせない作業があります。それが校正です。校正は間違いを見つけるための作業。もし間違いに気づかず印刷・製本してしまった場合、簡単には修正できなくなってしまうため、何としてでも未然に防ぎたいものです。もちろん印刷媒体に限ったことではなく、すぐに修正可能なウェブメディアであっても、信頼性を高めるためには、校正は大切な作業だといえます。

編集者やライターにとって校正は身近な作業ですが、例えば自社の情報を外に発信する広報の方、オウンドメディアを立ち上げて執筆も自社でやっている企業の方などにとっても無関係な話ではありません。公に向けて文章を書く人なら誰でも、校正について知っておいたほうがよいでしょう。

専門でやっているプロの方もいるほど、校正は奥が深い仕事です。今回はあくまでも編集者・ライター視点での、校正のコツや精度の上げ方についてご紹介します。

1.校正とは何か?

デスクで校正を行う女性

校正はなぜ必要なのか?

校正は、間違いを見つける作業のことです。もしこの作業を怠ると、誤字脱字や内容の矛盾に気づかず、それどころか間違った情報を世の中に発信してしまうかもしれません。それはいわゆる「誤植」と呼ばれ、編集者やライターにとって何が何でも避けたい事態です。

友人同士のメールや個人のSNSなどであれば、あまり気にしなくてよいかもしれませんが、たくさんの人が読む文章ならどうでしょう。もしあなたが誤字脱字だらけの記事を目にしたら、「ここに書かれてあることって確かなの?」と内容まで疑いたくなりませんか?実際、情報自体に間違いがあれば、読者にも迷惑がかかってしまいます。

最近活発なウェブメディアの場合、紙媒体と違ってすぐに訂正できる特性があり、スピード性がメリットでもあるので、校正にあまり時間をかけられないのが現状。しかし、信頼性を上げるためには、ウェブメディアにとっても校正は大切です。

校正は誰がするのか?

ところで、校正作業は誰がするものなのでしょうか。大手の新聞社や出版社には校正(校閲という名前の場合も)の部署があり、専任で校正作業にあたることが多いようです。また、校正の専門会社に頼るケースや、制作会社などは編集者がその業務を担うことも。

エディマートでは、新聞や雑誌の場合は専門のプロの校正者とともに、ウェブ記事や小冊子などの場合は社内の編集者が校正作業にあたることが多いです。

校正とは何をチェックするのか?

間違いを見つけると言っても、具体的に何をチェックすればよいのでしょうか。文章の校正時に見るべき基本的なポイントを以下にまとめました。

  • 「て・に・を・は」の助詞の使い方は正しいか
  • 誤字・脱字はないか
  • ら抜き・い抜き言葉を使っていないか ※例えば「肉が食べれる」ではなく「肉が食べられる」、「本を読んでる」ではなく「本を読んでいる」が正しい。しかし、話し言葉として許容される場合もあります
  • 矛盾が生じていないか
  • 間違った日本語を使っていないか
  • 事実関係が間違っていないか
  • 表記はそろっているか ※例えば、「嬉しい」とするか「うれしい」とするか。漢字・ひらがなどちらを使うかなどは媒体のルールにそろえたほうが、見栄えがよくなります

2.校正時に見落としたくないポイント

校正ミスを発見してしまった女性

どんなにしっかりチェックを重ねても、やはり人間なので校正ミスは起きてしまうのが現実です。しかし、誤植の中でも致命的なものがいくつかあります。これはクレームにもつながってしまう危険があるので、注意深く校正にあたらなければなりません。

クレームにもつながる危険な間違い

  • 値段や個数、日程などの数字
  • 店舗名や人名、社名、地名、商品名などの固有名詞
  • 住所や電話番号などのデータ
  • 差別表現や不快表現

「商品の値段が実際は50,000円なのに一桁間違えて5,000円になっていた…」「イベントの開催日が一日ずれていた」といった数字に関する誤植や、「問い合わせ先の電話番号が間違っていた」というデータの誤植は、読者にもクライアントにも大きな迷惑をかけてしまいます。正しい情報かどうか、入念なチェックをしておきたい部分です。

そのほかにも注意したいのが、差別表現や不快表現。例えば、人種や職業、病気、ジェンダーなどに関して無意識に使った言葉が、人を傷つけてしまう可能性もあります。自分では差別の意味を含んでいなかったとしても、人によって受け止め方は異なるため、少しでも可能性があれば避けたほうがよいでしょう。

例えば、以前は当然のように使われていた看護婦や保母さんという言葉は、同じ職業を男女で区別するのは良くないとされ、現在は「看護師」「保育士」と言い換えられるようになりました。世論が何を問題視するかは時代によって変わるので、常に意識するようにしたいですね。

3.精度を上げるために心がけたいこと

自分以外の視点を入れて校正を行う男女

紙に出力する

パソコンのモニターでは文字を追いづらく、紙に出力したほうが間違いに気付きやすいと言われています。ウェブ記事であっても、必ず出力して校正にあたりましょう。

他の人に見てもらう

自分で執筆した場合、一人よがりにならないよう、自分以外の視点を入れると、思わぬ気づきがあります。私はわりと間違いを見つけるのが得意なほうですが、自分の原稿だとどうしても見落としがちです。それだけ自分の文章を客観的に見るのは難しいもの。

時間を置いてみる

自分で執筆した文章を自分で校正する場合、執筆してから時間を空けたほうが、客観的な目で見ることができます。

作業者に的確に伝える

修正指示は基本的に赤ペンで書きます。なぐり書きなど読みづらい指示を入れると、デザイナーやDTPなどの作業者が解読するのに時間がかかるだけでなく、時には間違った認識のまま修正してしまいかねません。

時には妥協も必要

例えば、表記の統一。「うれしい」と「嬉しい」が同じ記事内で混在していたとします。もちろんそろっているのが好ましいですが、違っていたからと言ってクレームにつながるという可能性は極めて少ないでしょう。時間が限られている場合、校正ポイントをしぼり、統一表記のチェックは最低限に抑え、クレームにつながりかねない数字や固有名詞などを優先的にチェックするという臨機応変な対応も必要です。

4.最後に

何度も校正作業を重ねても、誤植は起きる時は起きてしまいます。新聞や雑誌などしっかりとプロの目を通した出版物でさえ。だからこそ校正を疎かにしてはいけません。「複数人でチェックしてあるからたぶん大丈夫」という姿勢で臨むのはもってのほか。校正は誤植を防ぐ重要な作業なので、読者に正しい情報を届けるためにも、クライアントに喜んでいただくためにも、気を引き締めて臨みたいものですね。

なお、医療や美容、金融といった専門的な情報を扱う記事については表記や表現が難しいため、自社でチェックするのではなく、専門家や適した機関などに監修してもらうなどを心がけましょう。

MICHIKO SUZAKI

この記事の執筆者MICHIKO SUZAKIクリエイティブ・マネージャー

関西大学在学中、カンボジアの少年と出会ったことをきっかけに、無関心を卒業すべく13か国をめぐる地球一周の船旅に出る。知ることの大切さと伝えることの難しさを感じ、編集という仕事を志すことに。2009年エディマートにアルバイト入社し、4カ月後に正社員に。主にエリア情報誌(飛騨高山と伊勢志摩が得意!)や新聞広告、子ども向け新聞などの編集・ライター業務に携わる。なかでも映画関連の俳優・監督インタビューと、国内外問わずカメライターとしての旅取材経験多し。九州生まれ。

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