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2019.04.05 Fri

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写真の基礎知識。アングルやレイアウトでイメージを変える

こんにちは。マガジン担当の水野です。

皆さんは雑誌や新聞を読むときに、情報として最初に何が目に入ってきますか。見出しなどの文字、という方もいるかもしれませんが、まず写真が目に入るという方が多いのはないでしょうか。

情報誌の制作においても、写真というのは非常に大切な素材です。写真によって記事の印象が決まり、記事の善し悪しが決まるといっても過言ではないからです。そのため、編集者として新人の私ですが、掲載する写真の構図やセレクトはまず第一にこだわるようにしています。

では、より魅力的な誌面にするためにどのような写真を使用するべきか、編集者目線でお伝えしたいと思います!

1. 斜俯瞰と真俯瞰とは?

まず、何か撮影をするときに、対象が何であるかを確認。その上でどんな誌面に仕上げたいかを考えて写真を撮影・セレクトしていきましょう。

それぞれのメリットを把握する

料理の撮影を例にお話しします。その名の通り、斜めから撮影するアングルを斜俯瞰(しゃふかん)と呼びます。厚みや形、奥行きがしっかり伝わるオールマイティなアングルです。

反対に真俯瞰(まふかん)は真上から全体を見下ろすようなアングルになります。おしゃれな雰囲気を出したり、料理全体の雰囲気が伝わりやすいのが特徴でしょうか。

それぞれのメリットを把握して、どんな誌面に仕上げたいのかを想像して、写真を撮影・セレクトすることが大切です。

 撮影の対象によって使い分ける

写真の対象となる物体によってアングルを使い分けるのも大事なポイントです。例えば具材がいっぱい乗ったラーメンは真俯瞰で撮影してしまうと、量や高さがわかりにくくなりダイナミックさに欠ける写真となってしまいます。反対にお皿までしっかり収めたいときは真俯瞰での撮影がおすすめです。

ターゲットによって使い分ける

前述した、アングルによってそれぞれ特徴があります。その上で、その記事の受け手がどんな人なのか考えることも大切です。SNSを覗いてみると、真俯瞰で撮影された写真が多く見られます。この理由として、女性は平面、男性は立体で物事を捉えているから、という説があり、女性の多いSNSでは真俯瞰の写真が多く投稿されているのでは、と考えられます。読者が女性の場合はおしゃれに見える真俯瞰で撮影するのも一手かもしれませんね。

まとめると、以下のように覚えておくと分かりやすいのではないでしょうか。

  • 基本の構図は斜俯瞰で撮影
  • おしゃれな雰囲気を出したいときや、全体の広い構図を伝えたいときは真俯瞰で撮影

2.写真の縦・横、角版・切抜きのアレコレ

写真の縦横や使用方法を決めるのも大切なポイントです。写真によってどちらがより映えるのかを考えることが必要です。

縦と横でこんなに違う!

例えば風景の写真を撮影するとしましょう。

同じ桜と富士山の写真ですが、ぱっと見たときの印象から違うかと思います。縦と横では写真から伝わる情報の内容が異なるため、何を伝えたいかによって使い分けることが必要です。

 

 

 

 

角版と切り抜き、それぞれの役割

写真を誌面に配置するときに、角版と切り抜きという選択肢があります。長方形や正方形など、四角形で配置することを角版といいます。ちなみに丸型に配置する場合は、丸版といいます。そして切り抜きとは、その名の通り指定された形に切り抜いて配置することを指します。

一般的に、角版は情報をしっかり伝えられるスタンダードな配置方法とされ、安定した印象を与えることができます。反対に、余計な情報を削除して、形を強調したいときには切り抜きをして配置するのがおすすめです。

メインカットを際立たせるために

これまでの写真についての説明は、主にメインで使用することを前提にお話ししてきました。しかし誌面上には、メインカット以外にもたくさんの写真が配置されます。

メインカットを際立たせるために、どんな写真を使うとよいかを考えることも大切です。メインカットをしっかりと強調させて、何を伝えたい誌面なのかを表現するためにも、さまざまな写真を組み合わせて、より魅力的な誌面を目指しましょう。

つまり

  • 何を伝えたいかを考えて、縦と横、カクハンとキリヌキを選択して撮影
  • 余裕があるときは複数のパターンを撮影しておくとベター

ということになりますね。

3. 最後に

記事に写真を使用すると一口に言っても、さまざまな選択肢の中から目的や誌面の内容に合わせて検討する必要があります。どんな誌面に仕上げたいかをしっかりイメージして、写真をセレクトすると、自分の作りたいものにグッと近づけることができるのではないでしょうか。

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FUMIE MIZUNO

この記事の執筆者FUMIE MIZUNOクリエイティブ・ディレクター

大学卒業後、大手機械メーカーに就職。企画・広報業務を担当するなかで、自分自身で何かを作り上げたいという気持ちが芽生え、転職。2018年エディマートに入社する。学生時代はメディアプロデュースを専攻。テレビ番組や記事制作を通じて、「つくる」ことの楽しさを知り、編集の仕事に憧れを持つように。現在は主に雑誌や新聞の編集・ライター業務とオンライン書店「Emo Books」の運営を担当。食べることが大好きで、グルメ取材が何よりの楽しみ。女性アイドルと猫と野球をこよなく愛する編集者として日々奮闘中!

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