2020.06.15 Mon
デザイナーのテレワーク事情。自宅作業をするために準備したことのまとめ
はじめまして。デザイナーの近藤です。
新型コロナウイルスの感染・拡散を防ぐために国から緊急事態宣言が発令され、自宅での仕事を推奨する動きが普及しテレワーク(場所や時間にとらわれない柔軟な働き方)の需要が高まっています。
エディマートでも4月よりテレワークが推奨され、自宅で作業が可能なスタッフから順次テレワークへ切り替えが進んでいます。
現在では緊急事態宣言が解除され元の日常に戻りつつありますが、まだまだ先行きが見えない状況。そんなとき慌てることがないよう、テレワークを始める前に準備したことや体験したことなどをお伝えします。
目次
1.まずは自宅で作業できる環境を用意する
パソコンとデザインソフト
デザイナーが自宅で作業を行うにはまず、パソコンとデザインソフトが必須ですね。新規で準備するとすればどちらも初期投資としてはかなり高額なものですが、テレワークを行うには欠かせません。
自宅にパソコンがあり代用できればいいですが、職場で使うパソコンと同じくらいのスペックがないと処理に時間がかかってしまったり、作業効率が落ちちてしまうこともあります。今回のような緊急事態であれば、特別対応として会社のパソコンを自宅へ設置することが許可してもらえるかもしれません。エディマートでは作業にパソコンが必須なスタッフは自宅への設置を行いました。
次はIllustratorやPhotoshopなどのデザインソフト。
デザインをする為のソフトはadobeのアプリケーションを使用することがほとんどでしょう。 現在パッケージ販売での単体購入は廃止されており、 クラウド上でシステムを利用するCreative Cloud(以下CC)を契約しなくてはなりません。サブスクと呼ばれる流行りのサブスクリプション(一定期間、一定額で利用できる仕組み)です。
現在のAdobeCCの法人プランですと年間で約10万円程必要です。こちらも会社で使用しているアカウントを一時的に移して使用するか、追加ライセンスを購入する必要があります。(現在のCreative Cloudのプランは以下のようになっています↓)
ネット環境
作業する為のパソコンが用意できたら、ネット環境を用意する必要があります。こちらもテレワークをする上で必須でしょう。メールのやりとりや調べ物などはもちろん、そもそもadobeのアプリケーションがクラウドアプリのため、インターネットに繋がっていなとインストールができません。
最近では持ち運び式のルーターやスマホのテザリング機能もかなり実践で使えるようになってきたように感じますが、ここぞというときに回線が不安定になったり、携帯の回線容量もどんどん減っていく為、大容量プランの契約が必要であったりと、使用用途により何を重視するかによりますが、自宅で作業する時間が長い場合は有線タイプの固定回線が一番良いと感じます。
★ 有線タイプ
(フレッツ光、ドコモ光、ソフトバンク光、auひかり、NURO光、So-net光プラスなど)
メリット
・通信速度が速い
・品質も安定している
・通信制限を気にせずに使える
・月額料金は5,000円程度
デメリット
・持ち運びができないため外出先では使用できない
・回線を引く工事が必要
★ 無線タイプ
(WiMAX、softbank air、各キャリアモバイルルーターなど)
メリット
・持ち運びができ外出先でも使用できる
・工事が不要
・月額料金は3,000円〜5,000円程度
デメリット
・通信規制があるものが多い
・通信速度が安定しないことがある
便利なアプリケーション
テレワークでは、情報共有や連絡手段、データのやりとりやスケジュール管理などをどう共有するかが大切です。別々の空間で仕事をしているとコミュニケーションで様々な問題点がでてきますが、そういった問題を手助けしてくれるエディマートでも取り入れているアプリケーションをご紹介します。
- WEB会議アプリ:Zoom(ズーム)
- 情報共有アプリ:Chatwork(チャットワーク)
- タスク管理アプリ:Trello(トレロ)
- データ共有アプリ:DropBox(ドロップボックス)
◯ WEB会議アプリ:Zoom(ズーム)
ZoomはWEB会議ができるアプリケーションです。パソコンやスマホ、タブレットなどマイクやカメラのついた端末をインターネッ ト上でテレビ電話のように1対1の通話、複数人でのオンライン会議ができるアプリです。
Zoomの良い点は、Windows、Mac、Linux、ChromebooksとOSの種類を問わず 、スマホやタブレットもiOS、Androidと種類を問わず使え、ホストの1人が登録 していれば他の人はアカウント登録していなくても利用ができて設定が簡単ということ!
また最大で1000人まで参加可能とのことでリモート会議をするにはありがたいアプリです。エディマートでは毎日朝と夕方の2回Zoomを利用しミーティングを行なっています。
◯ 情報共有アプリ:Chatwork(チャットワーク)
グループのメンバーとチャット機能、ファイル送信などが行えるLINEのビジネス版のようなアプリです。タスク管理やビデオ通話ができるなど社内外のコミュニケーションを円滑にしてくれます。
またアカウント も自由に増やすことができますので大変便利なアプリケーション。リモートワークにともない1日でいちばん活用するアプリケーションです。類似アプリですとslackを利用されている企業も多いのではないでしょうか。
◯ タスク管理アプリ:Trello(トレロ)
Trelloはボード上にメモ書きしたふせんを、貼ったり剥がしたりする感覚で仕事のタスク管理ができるアプリケーションです。 ひとりで使うことも、チームを作ってメンバーと共有して使うことも可能です。
現在進行中のタスクをリスト化しさせたり、終わったら完了へ移動させたり使い 方は自由で簡単。 さらにはアラート機能がついており、設定した締切を過ぎるとお知らせしてくれる 便利な機能がついたアプリケーションです。
エディマートではリモートワークによる出退勤の管理や、チームで担当案件を共有化しリモートワークに活用しています。
◯ データ共有アプリ:DropBox(ドロップボックス)
Dropboxは、無料から使用できるオンラインストレージサービスです。 個人のバックアップとして使用する他にも1つのフォルダをユーザー同士で共有 管理することが可能です。
デザイナーの管理するIllustratorのデータや写真などは、メーラーでは容量が大きくて送付できないケースがあるため、重いデータのやりとりをよくする相手と共有のフォルダをつくり、そのフォルダの中でデータの受け渡しを行なっています。
その他にも、作業案件管理にKintoneやGoogleカレンダーでスケジュール管理を行なっています。
様々なアプリケーションをいちどに覚えるのは大変だと思いますが、使ってみるととても便利で作業の役に立つと思いますので是非活用してみてください。
2.テレワークで予見されるトラブル
デザインの仕事は制作したデータを最終的に印刷会社や、納品先へ収めるという作業が発生します。その際に外部のクライアントやスタッフとのデータのやりとりで起きるトラブルが多く発生します。
MacとWindows間で起きるトラブル
一番よくあるトラブルがコチラ。WindowsのデータとMacのデータの受け渡しを行うときに不具合が起きることが結構な頻度であります。これは永遠のテーマですね。
MacのパソコンからデータをZipファイルに圧縮してWindowsへ送付し、Windows側で開くと「.DS_Store」「__MACOSX」という不要なファイルが生成されたり、ファイル名が中国語みたいな文字化けをしてしまうことがあります。
Macから不要なファイルを生成させずにZipファイルにしてくれるMacWinZipperというサードパーティアプリケーションを使用することで解決する場合もありましたが現在はこちらのアプリもMacのOSが新しくなったことにより日本語名がつけられたファイルを解凍すると_________zipのように文字化けをしますのでご注意ください。
デザインソフトの互換性
上記でも少し触れましたがデザインを作業するにはadobe社のアプリケーションを使用します。adobe社のIllustratorなどのデザインソフトは古いバージョンのファイルは新しいバージョンで開きますが、新しいバージョンのファイルは古いバージョンでは開くことが基本的にできなくなります。
会社で作業するときと、自宅のパソコンで作業をするときのバージョンが同じであれば問題ないのですが、新しいバージョンで作成されたファイルを下位バージョンでも使えるようにするにはファイルを保存するときに下位保存をしてもらわなくては作業ができません。
せっかくデータを送ったのにバージョンが新しくて開けないのでもう一度下位保存をしてから再送してくださいという手間が増えないよう、あらかじめ相手と共有できるといいですね。
◯Adobe Illustrator互換性ガイドブックリンクはこちら
◯AdobePhotoshop互換性ガイドブックのリンクはこちら
フォントの不具合
こちらもよく起きる問題ですが、使用しているパソコンにフォントがインストールされていない場合、自動的に別の代替フォントに変わってしまいます。
このトラブルは似た書体で代替できるのであればいいのですが、変更することが難しい場合、例えば定期的に制作しているデザインのタイトル部分に使用していたり、その書体が気に入っているなどの理由があり変更できない場合があります。この場合もその書体部分をアウトライン化するなど臨機応援な対応が必要になる場合があるでしょう。
3.最後に
テレワークはコロナ禍のような非常時にも事業を継続することができること、社員側としても通勤・帰宅のために電車に乗る感染リスクを抑えられること、通勤時間の節約やストレスから開放されることなど、企業側、社員側と双方にメリットが感じられる働き方だと感じました。
今回は誰も経験をしたことのない世界規模の緊急事態ですが、またいつこんな状況になったとしても準備不足で右往左往してしまわないように、まずは実際にテレワークを経験してみて、問題が発生する部分はひとつずつ改善していけば上手く活用していけるのではないでしょうか。
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