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2022.12.26 Mon

本の紹介

『全人類に提唱したい世界一手軽な贅沢 おいしいコーヒーライフ入門』コマンダンテ・石井輝明さんインタビュー

朝、起きたときや、仕事の合間、友人とのカフェ時間など、私たちの日常に寄り添ってくれるコーヒーという存在。

そんなコーヒーを愛してやまない芸人、コマンダンテ・石井輝明さんの初の著書『全人類に提唱したい世界一手軽な贅沢 おいしいコーヒーライフ入門(KADOKAWA)』が12月14日に発売しました。

365日コーヒーを飲み、これまでに訪れたカフェは1,300軒以上にもなる石井さん。自宅には数多くのコーヒー器具をそろえ、趣味であるハンドドリップを楽しむ日々を過ごしているそうです。

そんな石井さんの著書には、コーヒーそのものはもちろん、石井流のハンドドリップ術やコーヒーを飲むための心地よい空間づくり、カフェで最大限コーヒーを楽しむ方法など、ありとあらゆるコーヒーの魅力が記されています。

コーヒーを楽しむようになってから、人生がとても豊かになったと、まっすぐに語る石井さんに、自身のコーヒー愛を詰め込んだ著書への想いを伺いました。

取材
お笑い芸人・コマンダンテ
石井輝明

1984年生まれ、大阪府出身。吉本興業所属の人気お笑いコンビ、コマンダンテのツッコミ担当。漫才に定評があり、年間800以上の劇場出演をこなす実力派。芸能界屈指のコーヒー好きとして知られる。


水野史恵

この記事のライター/水野史恵(エディマート)

ディレクターとして編集や執筆の業務を担当。今回の書籍の制作を通じて、コーヒー好きが加速し、ハンドドリップ用の器具を購入。おうちコーヒーを楽しんでいる。

 

日常に寄り添うコーヒーをもっとおいしく、手軽に

石井さんがコーヒーにハマったのは、およそ7年前。後輩芸人であるアイロンヘッドのナポリさんにコーヒーミル(コーヒー豆を挽く器具)をもらったのをきっかけに、自宅でコーヒーを淹れるようになったそうです。

「自分でコーヒーを淹れるというと、敷居が高く感じる方もいるかもしれません。でも実際は最低限の器具だけそろえたら、誰でも手軽に始められんですよ。僕は最初は手探りの方法でコーヒーを淹れてみたんですけど、あんまりおいしくなくって(笑)。あるひとつのレシピを覚えて、それを何度も淹れているうちに、納得できるおいしいコーヒーを淹れられるようになりました」と話します。

書籍では、石井さんが普段淹れているコーヒーのレシピを誰でも再現できるように、「分量」「温度」「時間」といったポイントを中心に、“石井流のハンドドリップ術”が紹介されています。さらには、普段石井さんが愛用しているコーヒーに関連する器具も公開これからハンドドリップを始めたい方の参考になる要素が満載です。

また、「自分でコーヒーを淹れるようになると、カフェで飲むコーヒーの味わい方も変わってくる」というお話も。

石井さんは自分でおいしいコーヒーを淹れるため試行錯誤しているうちに、プロが淹れるコーヒーの味わいの良さに改めて気づいたそうです。カフェごとに異なるコーヒーの個性や特徴を見出すことに面白さを感じ、カフェ巡りがより楽しくなったと話します。

コーヒーは知れば知るほど面白い

本書のターゲットは、これからコーヒーを趣味にしたい人やコーヒーの知識を増やしたい人。コーヒーのことを深く知っていくと、漠然と描いているコーヒーのイメージが変わり、楽しみ方も広がると石井さんは語ります。

「コーヒーのことをあまり知らなかったころは、何となく“コーヒーは苦いもの”というイメージを持っていました。でも本当は、豆の種類や質、焙煎度合いなど、複数の要素による相関関係があり、味わいもさまざま。例えば、同じブレンドコーヒーであっても、お店によって全然違った印象の味わいなんてこともあります」。

これまでに1,300軒以上のカフェを訪れた石井さんですが、新しいコーヒーと出合い、そのおいしさに感動することも多々あるそうです。

そんな石井さんが本書を通じて伝えたいのは、“コーヒーは知れば知るほど面白い”ということ。

「当たり前ですが、僕もはじめはコーヒーのことを全然知らない状態から始まり、自分でコーヒーを淹れたり、いろんなカフェでコーヒーを飲んだりを繰り返して、面白さを知っていきました自分の好みはどういうタイプなのかを探っていくのも楽しいですし、新しい味わいに出合えるのもコーヒーの魅力ですね」と石井さん。

続けて、「コーヒー豆の知識があるだけで、今まで飲んでいたコーヒーに新たな感動が生まれたり、これまで知り得なかった店主さんのこだわりを知ることができたり…。そんなふうにコーヒーを楽しむための第一歩として、本書を活用してもらえたらうれしいですね」と話します。

本書の見どころはまだほかにもあります。

アイロンヘッドのナポリさん、天竺鼠の川原さん、しずるのKAƵMAさん、GAGの福井さんといった、芸人仲間との思い出をコラムとして掲載。石井さんだからこそ書くことができるとっておきのエピソードがまとめられています。

コラムを書くことは苦ではなかったと話す石井さんですが、普段のテレビや舞台でのトークと、文章で発信することには、どんな違いがあったのでしょうか。

「トークで話すより、文章で伝える方がシンプルで伝わりやすいように感じます。実際に話すとなると、頭の中で起承転結を考えて身振り手振りを交えながら、声量や目線にも意識をしなければいけません。文章だとそれが全部事前に整理できるんですよね

生きていると、自分以外のいろんな人と関わることがあって、その人の面白い部分を知るきっかけもたくさんあります。その面白い部分を自分視点を軸にして客観視する部分をプラスして伝えると、文章でも十分伝わるんじゃないですかね」と話す石井さん。

書き下ろしのコラムは、エピソードにほっこりしつつ、思わずクスっと笑ってしまう内容になっています。コーヒーがつなぐ芸人さんとの絆にもぜひ注目してください

全人類に提唱したい世界一手軽な贅沢 おいしいコーヒーライフ入門

¥1,650
発行/KADOKAWA
著者/石井輝明(コマンダンテ)

終わりに

石井さんに取材をして印象的だったのが、「主張や発信をするのはあまり得意ではない」という言葉。そんな自己主張を好まない石井さんが書籍を出版したのは、「自分が好きなコーヒーのことを伝えたいし、みんなにも好きになってほしい」という想いからだと言います。

「コーヒーのことを好きになってから、仕事の合間にカフェに行ったり、先輩や後輩にコーヒーのことを聞かれたりと、コミュニケーションの幅が広がりました。僕はコーヒーの味ももちろん好きですが、コーヒーがつないでくれた出会いや縁にとても感謝しています。だからこそ、自分だけではなく、たくさんの人がコーヒーのことをもっと好きになってくれたらうれしいなと思います」。

そんな石井さんのお話を聞いて、人と人とを自然につないでくれるコーヒーという存在がなんだかとても尊いものに感じました。

私はこの本を読む前と後で、一杯のコーヒーに対する印象がガラッと変わりました。きっと皆さんもこの本を読んだ後は、いつものコーヒーが特別な一杯になるはずです。

 

写真=藤井大介

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FUMIE MIZUNO

この記事の執筆者FUMIE MIZUNOクリエイティブ・ディレクター

大学卒業後、大手機械メーカーに就職。企画・広報業務を担当するなかで、自分自身で何かを作り上げたいという気持ちが芽生え、転職。2018年エディマートに入社する。学生時代はメディアプロデュースを専攻。テレビ番組や記事制作を通じて、「つくる」ことの楽しさを知り、編集の仕事に憧れを持つように。現在は主に雑誌や新聞の編集・ライター業務とオンライン書店「Emo Books」の運営を担当。食べることが大好きで、グルメ取材が何よりの楽しみ。女性アイドルと猫と野球をこよなく愛する編集者として日々奮闘中!

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