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2019.04.05 Fri

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雑誌編集の基本はリサーチ。情報収集ツールはどれが有効?

こんにちは。クリエイティブ担当の須崎です。

皆さんは普段どのように情報収集をしていますか?最近はインターネットやスマホが普及して、いつでもどこでも簡単に情報を入手できるようになりました。しかし、膨大な情報があふれる今、情報の質を見極める能力が必要な時代だといわれています。

弊社でもさまざまな企画の記事制作を行なう際、情報を集める場面が多くあります。なかでもガイドブックなどの情報誌制作では、情報収集・リサーチは特に大切な作業のひとつです。これを疎かにすると、つくる本や誌面の質にも影響してきますので、しっかりと取り組みたいもの。
今回は私がこれまでに多く携わってきた情報誌制作におけるリサーチについて紹介します。

 

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1. 目的とターゲットを明確に

リサーチを始めるにあたって、最初に明確にしておきたいのが目的とターゲットです。もしリサーチ作業にあたるのが複数人の場合は、全員が共通認識を持っておかないと、リサーチ結果にズレが生じてしまう危険性もありますので注意を。

目的を決める

どんな本、どんな特集を作りたいのか、そのためにどんな情報が必要か、目的をはっきりさせましょう。例えば、情報誌でスイーツのお店を特集したい!という場合、洋菓子を取り上げるのか、それとも和菓子も含めるのか、カフェなどのイートインのお店にするのか、おもたせなのか。紹介したい店の範囲は名古屋市内なのか、東海エリアまで広げるのか。具体的に決めることよって、リサーチの方向性が見えてきます。

ターゲットを決める

記事を読んでもらいたい人は誰でしょうか。トレンドに敏感な20代女子なのか、いいものを求める30~40代の大人なのか。誰に向けて発信したいのかによって、集める情報は異なります。

2. リサーチで注意すべきこと

時間を決めて取りかかる

世の中は情報であふれています。時間を決めずにリサーチを始めると、いつまで経っても終わりが見えない作業になってしまうことも。ある程度時間を区切って、見えてきた成果に合わせて「次はこの部分をもっと調べよう」などと調整しながら進めていくのが理想的です。

情報の質を見極める

今はあらゆる方法で情報を入手することができますが、それらは信頼できるものでしょうか。何でも鵜呑みにしてしまい、万が一間違った情報で記事をつくってしまったらたくさんの人に迷惑をかけてしまいます。集めた情報の真偽をしっかりと見極めなければなりません。

ある程度の予想をつける

やみくもに情報を集めるのは時間と労力の無駄です。例えば、トレンド感のあるスイーツを取り上げたいと考えたとき、「○○というスイーツが東京で流行っているから、名古屋にも○○を出す店が増えているかも」と目星をつけてみます。さらに有名店数軒に的を絞って電話リサーチをしてみてもいいでしょう。なんとなく調べ始めるより効率がいいはずです。

先入観はなるべくなくす

ある程度の予想をすることをおすすめしましたが、それによって自分が求める情報ばかりにとらわれ、偏った情報収集をしてしまってはいけません。名古屋では○○というスイーツより実は▲▲のほうが増えている、という事実を見逃してしまうかも……。

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3. リサーチ方法を選ぼう

いくつかの情報収集ツールを駆使して、適切な情報を入手しましょう。例えば以下のような方法があります。

情報収集ツール

  • 書籍
  •  雑誌
  • 新聞
  • テレビ
  • ラジオ
  • インターネット
  • SNS
  • 電話
  • 知人や関係者  など

紙媒体は信頼度が高め

紙媒体は一度発行されると書き換えることができません。そのため、間違った情報を掲載しないよう、複数人で何重ものチェックが行なわれています。つまり新聞社、出版社が責任を持って発信している信頼度の高い情報と言えます。

最新情報が入手しやすいインターネット

インターネットの情報は鮮度が高いというメリットがあります。紙と違って絶えず更新されていくので、最新情報をすぐにキャッチできます。もちろんネット上にも更新されないまま古い情報が残っているケースも多いので、いつ更新された記事なのかはしっかり確認を。

デメリットとしては、誰でも発信できる特性を持ち、誰が書いたのかわからない記事が多いということ。良質な情報を発信するサイトなどを知っておきたいですね。

最近はSNSも有効活用

若い人たちが多く利用するTwitterやInstagramといったSNSは、流行っているものをリサーチする時に便利です。と言ってもほとんどが個人ユーザーの情報なので、こちらもしっかりとした裏付けを取り、真偽を確かめる必要があります。そういった情報は、実際に足を運んだり、電話で確認したりと、踏み込んだリサーチをして裏付けを取ることで使える情報になります。

人も重要な情報源

これまでに培ってきた人脈も、質の高い情報を入手するのにとても役立ちます。人間関係は大切に築いておくべきですね。もちろん経験豊富な社内スタッフの声も、信頼のおける情報のひとつです。

本物に勝るものはない

入社してすぐに私が先輩から教わったのは、リサーチは「足を使え」ということ。もしかしたら古い考えだと思われるかもしれません。しかし、自分の目で見て、聞いて、味わったものには自信が持てますよね。本物、実体験に勝るものはないのです。

もちろん予算やスケジュールによってできることは限られるので、何が何でも現場へ行くべきとは思いません。その時々の状況に応じて、適したツールを活用しつつ、なるべく足も使って情報を集めたいものです。

4. 最後に

いかがでしたでしょうか。ここで紹介したように企画を前にしてリサーチ作業をするのはもちろんですが、編集者にとって日頃からあらゆる方面にアンテナを張っておくことも大事です。新聞や雑誌、テレビ、信頼できるサイトなどで話題になっているものに目を向けたり、書店に足を運んでどんな新刊が出ているのかをチェックしたりするのもおすすめです。人に会ったり、どこかに出かけたりすることで、普段は入手できない新たな情報と出会えることもあります。

そうやって常日頃から自分の引き出しを増やしておけば、新しい企画を動かす時に役立つかもしれませんよ。

 
 

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MICHIKO SUZAKI

この記事の執筆者MICHIKO SUZAKIクリエイティブ・マネージャー

関西大学在学中、カンボジアの少年と出会ったことをきっかけに、無関心を卒業すべく17か国をめぐる地球一周の船旅に出る。知ることの大切さと伝えることの難しさを感じ、編集という仕事を志すことに。2009年エディマートにアルバイト入社し、4カ月後に正社員に。主にエリア情報誌(飛騨高山と伊勢志摩が得意!)や新聞広告、子ども向け新聞などの編集・ライター業務に携わる。なかでも映画関連の俳優・監督インタビューと、国内外問わずカメライターとしての旅取材経験多し。九州生まれ。

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