2019.05.13 Mon
よく聞く「キャッチ」「見出し」ってどれのこと?情報誌におけるの書き分け基準
こんにちは。エディマート編集担当の礒永です。
前回の記事でちらっと触れた、キャッチの書き分けについて説明します。
とくに、東海ウォーカーやまっぷるマガジンなど情報誌で登場するキャッチは特徴的。ポスターなどの広告物や新聞などでは用いない書き分け方を覚えておきましょう。
目次
1. 「キャッチ」「見出し」の在り方
【「リード」「ネーム」「キャプション」とは?文章の細かい種類と名前】でも解説しましたが、おさらいです。まずは、それぞれの意味と違いを説明します。
- キャッチ
写真や長文などを、少ない文字数で印象強く表す言葉。写真上やポスター上で、その言葉自体が主役のように目立っています。読み手に強く好印象を与える言葉を選ぶことが多いです。
- 見出し
一番わかりやすいのが新聞です。大きく太字で目立つように書かれていますし、文章と文章の間に配置されることもあります。いずれも、その後に続く文章の内容を要約した言葉のこと。
上記のことは情報誌だけではなく、ポスターなどの広告物や新聞においても言えることです。
情報誌においては“抽象的なキャッチはNG”
月刊や季刊で発売される情報誌では、複数の飲食店や観光スポットが並列されることが多いです。その際に、似たようなキャッチが並んでいてはいけません。つまり、例えばそのキャッチが別の店のキャッチと入れ替えても成立してしまうようではNG。その店だけの特徴を捉えた具体的な言葉を使用することが必要です。
- 新鮮イチゴいっぱいの写真映えパフェ
- 地元食材にこだわった絶品イタリアン
- 雄大な大自然を望むパノラマ絶景
- 多彩な遊具でキッズ大満足!
広告物や新聞は書き分け不要(の場合が多い)
一方で、広告物や新聞の場合は並列して紹介することが多くはありません。例えば一つの商品を紹介する広告の場合、その商品に好印象な言葉を選べばいいのです。強くて抽象的な言葉であれば、具体的ではなくても構いません。
2. 書き分けの具体例
12文字前後で2行のキャッチを作る場合の、具体例を紹介します。
グルメにおけるキャッチ
「おいしい」のは当たり前。どんな食材を使ってどんな調理をしているのか。味や食感などを言及し、「おいしい理由」を言い表しましょう。
- NG
スープに薬膳と卵を使う
大人気の卵とじラーメン
「薬膳」や「卵」で具体的に言っているようですが、そのスープが濃厚なのかあっさりなのかが分かりません。「卵」が2行目と重複しているのも気になります。「大人気」は少し言い過ぎですし、「人気」も避けたいです。そもそも人気ですから紹介するのです。また、写真を見ればわかるので、ラーメンのキャッチに「ラーメン」は避けましょう。
- OK
さらりと旨い薬膳スープを
ふわふわ卵が優しく包み込む
「薬膳スープ」と「卵」が、どんな食感や味わいなのかを表しています。ここに「卵」の産地や、麺の形状など具体的なことが入るとベターです。
ニューオープン施設におけるキャッチ
新しい施設は特徴が多いです。リニューアルの場合は、以前と比べて何が新しくなったかを言えるとベターです。
- NG
最新技術を導入!
楽しいアトラクションがいっぱい!
まず1行目と2行目の文字数のバランスが悪いですね。2行とも同じぐらいの文字数にそろえましょう。「最新技術」がいつの最新なのか、どんな具体的な技術なのかも書き加えたいです。「楽しい」や「いっぱい」を具体的な言葉や数字にできると、より分かりやすくなります。
- OK
アトラクションは100以上!
IoTを駆使した非日常の世界へ
2文の文字数がそろっていて見やすいです。「100」と「IoT」という具体的な情報が目を引きます。「!」と「世界へ」という煽り文句も、読者の印象を強めるには効果的です。
イベント情報におけるキャッチ
期間限定の情報ですので、いかに旬な情報を具体的な言葉で入れるかが大切です。
- NG
キレイで鮮やかなお神輿と
山車が店が並ぶ市街地を巡る
まず2行の分け方がおかしいですよね。文字数のバランスを合わせたのですが、本来なら「キレイで鮮やかなお神輿と山車が(ここで改行) 店が並ぶ市街地を巡る」とするのが自然です。神輿が「キレイで鮮やか」なことはよくありますので、もっと具体的にしたいですね。
- OK
朝夕2回の神輿行列は見もの!
50の飲食ブースが駅前に並ぶ
「神輿」が「行列」になるということと、「朝夕2回」開催されることが表されています。時間の情報があると、読者が訪れる目安にしやすいです。「ブース」など、カタカナを使うことも効果的。漢字ばかりで読みにくくならないようにすることも大切です。
3. 最後に
文字数のバランスや改行の位置は、大前提として覚えること。大切なのは、いかに具体的な情報を入れるか、ということです。対象となる飲食店やイベントの特徴を加えながら、読みやすいキャッチに仕上げましょう。
弊社でもすべてのスタッフが、日々コピーワークに頭を使っています。困ったときはお気軽にご相談くださいませ。
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