2019.10.02 Wed
芸能人のインタビューって難しいの?やっておきたい事前準備と取材時の心得とは
こんにちは。クリエイティブ担当の須崎です。
スタッフのほとんどを編集者が占めるエディマートですが、実はライターとして原稿を書く仕事も少なくありません。そんな中、私が入社してから積極的に取り組んできたライター仕事のひとつに、著名人のインタビュー仕事があります。お相手は、俳優やアイドル、芸人、ミュージシャン、映画監督、スポーツ選手などさまざま。
では実際にどんな方をインタビューしてきたのかというと、私が担当した多くは新作映画のプロモーションが中心でしたので、俳優さんが特に多く、例えば役所広司さんや松坂桃李さん、木村拓哉さん、中谷美紀さん、長澤まさみさん、などなど。 最近のお仕事では、星野源さんのインタビューをさせていただきました。
[実績紹介]MUNEHARU!!! 星野源インタビュー/中日新聞
いわゆる芸能人と呼ばれる方々を目の前にして話を聞くなんて、緊張しちゃいますよね……?すごく不安だし、できれば避けたい。そんな苦手意識を克服するために、自分に課した課題がとにかく場数をこなすことでした。
もちろん何度経験しても緊張しますし、気もつかいます。しかし、配慮すべき点を心得て、準備をしっかりとしておけば、芸能人のインタビューだって恐れることはありません!今回はこれまでのインタビュー経験から得た取材のコツをお話しします。今後インタビューに挑戦してみたいという方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1.取材前にやっておきたいこと
著名人インタビューの中で私がこれまで担当した多くは、新作映画に関するプロモーションが中心でしたので、取材対象者はおもに俳優。いわゆる芸能人という職業の方々です。
取材対象者が人気の芸能人など多忙な方の場合、多くの取材が集中します。そのため、取材日時は先方から指定されることがほとんど。決められた取材日までに、自信を持って取材に臨めるよう準備を整えましょう。
基本情報を予習
取材対象者についての基本情報はしっかり確認を。プロフィールはもちろん、可能ならプロモーションの対象となる作品も観ておきたいもの。試写会やDVDの貸出などがないか確認しましょう。また、紹介作品の監督や共演者との過去の仕事も知っておくと安心。私は時間に余裕があれば、最近の出演作もなるべく観るようにしています。質問案を作成する際の参考や、取材時に会話がふくらむきっかけになるかもしれません。
取材形式の確認
取材対象者が人気の人物であればあるほど、多くのメディアの取材が集中します。メディアごとに取材時間を確保するのが難しい場合、合同取材という形式が用いられます。取材対象者を数人の取材者が囲み、順に質問していく取材方法です。単独取材に比べて、質問できる回数や時間が制限されてしまうので、取材形式は事前に確認しておきましょう。
持ち物の準備
インタビューの内容をすべて書き留めるのは大変なので、ICレコーダーでの録音がおすすめです。
また、後日でき上がった原稿を関係各所に確認を取る必要があります。配給会社や取材対象者の所属事務所の担当者、マネージャーなどと名刺交換をし、連絡先を確認するのを忘れずに。ちなみに芸能人本人に名刺を渡すことはほとんどありません。
取材時の持ち物はこちらを参考にしてください↓
- ・ICレコーダー
- ・名刺
- ・メモ帳
- ・筆記用具
- ・時計
- ・プロモーションの関連資料があれば
質問案の作成
取材対象者の所属事務所や、宣伝会社、配給会社などが事前に質問内容をチェックすることもあります。今回の取材の趣旨とかけ離れた質問はないかどうかを見られるだけでなく、人によっては「この話題には触れないで」というタブーがあることも。例えば過去には、恋愛や結婚、家族などプライベートな話題がNGとなったことがありました。もし事前の提出が必要ない場合でも、できるだけ質問案の作成をおすすめします。緊張して質問する内容を忘れてしまう可能性もありますので。
質問は取材時間に合わせて、適当な数を用意しましょう。例えばインタビュー時間が20分程度なら、7~8問ほどあればよいと思います。簡潔な答えで進む可能性もあるので、質問することがなくなって焦ることのないよう、少し余分に用意しておくと安心です。
2.取材時に心がけること
現地には早めに到着を
どんな取材でもそうですが、相手を待たせるわけにはいきません。特に芸能人取材は東京で行われることが多く、地方から取材に行く場合はしっかりと時間に余裕をもって現地に到着しておくことをおすすめします。「新幹線が遅れて…」なんて言い訳したところで、相手は待っていてくれません。エディマートは名古屋にあるので、東京取材の場合、私はいつも1時間早めに着いて近くのカフェで予習しながら心を整えるようにしています。
質問は臨機応変に
用意してきた質問に対して、思ったような回答が得られない、意外と話がふくらまないというケースもあります。相手に意図が伝わっていない可能性もありますので、聞き方を変えてみるというのも一つの手です。それでも反応が良くなければ、あまり興味がない、答えたくない話題かもしれませんので、どうしてもという内容でなければ、次の質問に移りましょう。ただし、じっくり考えて言葉を選ぶタイプの人もいますから、矢継ぎ早に畳み掛けるのも考え物ですね。

感極まって涙を流す○○のシーンが特に印象的でしたが、あの時はどんな気持ちで演じられたのでしょうか? (役の心境などをふまえた回答を期待した質問) |
う~ん……そうですねぇ。何か具体的に考えていたわけでもなく、台本に“泣く”とあったので、その通りに演じました。 |


え!?そうだったんですね……。役に感情移入したりとかせずに、あんな風に泣けるものなんですね! (シンプルな回答が返ってきて、どうしようと内心ドキドキ) |
僕の場合は意外とそんな感じですね(笑) |


そうすると、普段の撮影でもあまり役に入り込むタイプではないですか? (今のままでは記事にしづらいので、もう少し掘り下げる質問を) |
ええ、深く役に入り込んだり、事前に役作りをしたりといったことはしないほうで、現場で監督と相談しながら演じることが多いです。やっぱり監督が考えているイメージを大切にしたいので、台本をしっかり読み込むようにしています。 |

一問一答ではなく会話を意識
取材時は質問案を手元に置いておくと安心ですが、なるべくスムーズに質問できるよう、私はすべて頭に入れて臨むことを心がけています。質問することや、聞いたことを書き取ることに必死になりすぎると、相手との会話が疎かになってテンポが悪くなってしまいます。キーワードをメモする程度にして、会話することを意識するとよいでしょう。
残り時間を意識しよう
私が経験した芸能人インタビューでは、取材時間は撮影ふくめ20~30分程度ということがほとんど。話の流れもありますが、これだけは聞いておきたいという質問は早めに聞いておきたいもの。残り時間に応じてどの質問を投げるべきか考えながら進められるとよいですね。
3.取材後にやること
“らしさ”が伝わる原稿を
インタビューが終われば、録音データの文字起こしをして、締め切りまでに原稿を作成します。当然、読者には本人の言葉として受け取られるので、口調や言葉選びなどが本人とかけ離れないように心がけて。過度の脚色にならないように注意しながら、適度に言葉を補ったり言い換えたり。取材対象者の人となりや発言の真意が伝わる記事を目指したいですね。その場の空気感を記事に反映するためにも、取材後はなるべく早めに原稿に取り掛かるとよいでしょう。
4.最後に
いかがでしたでしょうか。芸能人のインタビューは、なかなか会うことができない人物と直接話せる貴重な機会です。めったにないチャンスを活かして楽しく会話をするという意識も大切かもしれません。そうした会話のなかで、飾らない思いや言葉が聞き出せたなら、やりがいや喜びもひとしおです。
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