2019.11.11 Mon
企業ブログのNGポイント。よくある事例から学ぶ傾向と対策
「企業ブログ」は今や多くの会社で、重要な情報発信ツールとして浸透しています。それほど、企業が主体的に行う情報発信の重要さが増しているということでしょう。もちろん、エディマートが行うこの「エディマグ」も企業ブログの延長線上にあります。
企業ブログは外注しない限り、広報、営業、総務など、いずれかの社内スタッフが任されるケースが多いのではないでしょうか。そんな方々はまず「上手く書く」という意識の前に、「これはやってはいけない」というNG例を知っておくことが重要でしょう。
企業ブログは「個人ブログ」と比べ、情報発信が適切でない場合に自分以外の人・場所・お金でトラブルを招いてしまうリスクが高まります。セオリーを理解して、正しい記事作りを行うことが何よりも大切ですね。
目次
1.「必要以上に“親しみやすい“文章」。見る人によっては不快感を抱くためNG
あくまで“ブログ”という認識から、「あんまり文章が堅すぎるのも…」と考えてはいませんか?例えば、こちらのブログ記事をご覧ください。
こちら、書かれている名前は変えていますが、ある企業のサイトで実際に見かけたブログです。親しみやすいテンションなのは良いですが、企業ブログとしては適切ではありません。
「タイトル」と「本文」の整合性は合わせるように
タイトルは本文に合った内容にしましょう。また、その記事の内容を瞬時に理解できるように促すのも、タイトルの役割のひとつです。
- 「こんにちは〜」「梅雨が明けました。」などの挨拶文
本文の内容を理解することができませんね。どうしても挨拶文を入れたい場合は、本文の冒頭で記載するようにしましょう。
- 「半年間で売上が倍増した理由は●●●●だった」という伏せ字
伏せ字を使ったタイトルもたまに見かけますが、不適切な煽り記事になる可能性があるので避けましょう。この場合はむしろ、その「理由」の中身をタイトルに表記して、読者を引きつけたいところです。
- 「靴の正しいケア方法丨その①」「靴の正しいケア方法丨その②」といった連番
タイトルだけで見ると、それぞれの記事に何が書かれているのか分からないですね。この場合は、「靴の正しいケア方法丨日常のお手入れ編」「靴の正しいケア方法丨雨に濡れた時のトラブル対処編」など、記事の内容を明確に記載してあげましょう。
基本は敬体で。だからと言って、堅すぎる文体や専門用語の多用はNG
まずは、ブログを「誰に向けているか」を考えましょう。
一般的には、「クライアント」「リクルーター」「同業者」「社内スタッフ」をターゲットにしているケースが多いかと思います。
親しみやすい文体は社内向けのメールや社内報であれば結構かもしれませんが、企業ブログは公開した時点で全世界に発信されます。つまりクライアントを含め、不特定多数の方が目にされますよね。
誰が見ても不快に思われないように、基本は「です」「ます」「ございます」などの敬体で統一し、余計な情報を入れない正しい文章を心がけましょう。
- 「最近、筋トレにハマっている山田です」などの不要な自己紹介
- 「ですよ〜」といった音引きや、「しちゃいます☆」などの語尾に記号をつける
- 社内スタッフのことを「◯◯ちゃん」や「あだ名」で呼ぶ
- 「←オイッ」「(汗)」「(唐突!)」など余分な装飾
2.「記事の構造を理解しないまま自由に執筆」。読者が読みにくいのでNG
web記事の構造を理解することも大切です。こういったハウツー記事を読んで勉強するのも良いですが、おすすめは同業他社の記事を分析すること。記事の構造を理解すると共に、どんな内容(切り口)の記事を書いているのか参考になります。
以下、「記事の構造」に関しての説明では、こちらの記事を例にして解説していきたいと思います。
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記事の冒頭に「タイトル」、「リード」、「画像」を配置
記事のファーストビューとなる冒頭部分。読者はタイトル、画像、リードをひと目で見て、「読む」「読まない」の判断をくだします。
- タイトル
<h1>タグです。「記事を読ませる」ことを目的に設定しますので、本文の内容が直感で分かるタイトル設定を心がけましょう。NG例は前述しておりますので、そちらを参考にしてください。
- 画像
画像の使用については「記事の内容に対して適切か」「他のサイトから無断で借用した画像ではないか」「画像の解像度は適切か」という点を最低限注意してください。また弊社でもそうしておりますが、冒頭の画像(およびサムネイル)はキャッチコピーをのせるなど、加工した方が読者の「読みたい」という気持ちを後押しさせます。
- リード
記事の概要を「リード」と呼びます。以下に続く文章を読むと、「どんな気付き(価値)を得られる」のかを完結に書きましょう。伝えたいことすべてを書こうとして、長文にならないように注意してください。「この記事には自分の求めることが書いてある」と思ってもらえるように、ユーザー目線に立って、自分ごと化につなげることが目標です。
冒頭以下は「見出し」「小見出し」で話題を整理しながら展開
リード以下からは、記事の具体的な内容を展開していきます。
- ダラダラとした長文は避ける
- 見出し、小見出しを配置して読みやすいように工夫する
以上の2点に気をつけてみてください。例えば人と会話する際も、「この人、話が長くて最終的に何が言いたいか分からない」といった経験はありませんか?相手にひとつの事柄を理解してもらうのに適切な時間は、1〜3分と言われています。3分間を文字数に換算すると、800〜1200文字。つまり、ひとつの話題(見出し)の中の文章量は、少なくとも800文字、多くても1200文字を目安にすると良いでしょう。
- 見出し
タイトルが<h1>タグであれば、見出しは<h2>タグになります。タイトルは記事全体の要約でした。対して見出しは、話題ごとの要約を示す一文になります。記事は誰もが最初から読むとは限りません。読者が好きな場所からでも読みやすいよう、話題ごとに道標を立ててあげる必要があります。完結に、ひと目で理解できるようにすることを意識してください。
- 小見出し
見出しが<h2>タグであれば、小見出しは<h3>タグになります。見出しからさらに階層を設けて、話題の詳細内容を記載するようにしてください。ブログにおいて必ずしも小見出しが必要というわけではありませんが、文章構成を整えるのであれば、意識して設けた方が理解してもらいやすいでしょう。
3.「日常報告の記事と大切な情報の記事が混在」。何のブログか分からないためNG
多くの企業ブログで“やりがち”なのが、「日常を報告する記事」と「大切な情報を知らせる記事」が混在しているパターンです。恐らく更新率を上げるために「今日のランチ」や「最近ハマっていること」「社員旅行のご報告」など、手軽に考えられる記事を作成しているのでしょう。これこそ、新規読者を減らしている王道パターンと言えるのです。
記事一覧を見た時に、どんなブログか分からない
例えば、「記事一覧」を見た時に、このようなラインナップだったとします。
- 会社近くに穴場発見!500円で食べきれないほどのボリュームでした丨2019.11.10
- 車の法定定期点検とは?車検との違いやタイミング、費用を徹底解説丨2019.11.07
- 年末年始休暇のお知らせ丨2019.11.04
- 正社員募集のお知らせ丨2019.10.30
- 先日行われた、秋の支社対抗・草野球大会の結果は…丨2019.10.27
- 「夏の長距離ドライブ」で注意したい10のこと丨2019.10.24
「車の法定定期点検とは?車検との違いやタイミング、費用を徹底解説」と「夏の長距離ドライブ」で注意したい10のこと」の記事は、あなたの会社を知らない人でも興味を抱いてもらえる記事ですよね。この2記事だけ見ると、車について情報発信しているブログだと把握できるかと思います。
一方で、「500円で食べきれないほどのボリューム」「夏季休暇」「正社員募集」「草野球大会」というワードが散見されるだけで、「自分には関係ないブログだな」とユーザーが判断してしまう可能性があります。確かに記事の更新頻度が高いことは良いことですが、読者に不要な情報や、会社のお知らせをブログに掲載するのは、可能な限り避けた方は良いでしょう。
企業ブログは「情報」を発信するスペース
読者が企業ブログに対して求めていることは、あくまで自分にとって価値のある情報が得られるということ。まずは、ブログ上で発信する「情報」の柱を決めておきましょう。例えば、エディマグでは「取材や編集のノウハウを伝える」とうことを柱にしています。そのため。会社のお知らせや日常の報告などの記事は、媒体にとって不要だと判断しています。
4.自社でブログ運用の基礎を築いて、その後にSEO対策や広告運用を
その他、最低限のことですが、以下のことは必ず守るようにしてください。
- プライバシー・著作権侵害に抵触する文章、画像は掲載しない
- 薬事法・景表法上に問題のある文章、画像は掲載しない
- 書籍やブログから文章、画像は盗用しない
- 誹謗・中傷と受け取られるような表現はしない
- 極端に文章量の少ない・多い記事にしない
- 同じ話題を何度も発信しない→重複コンテンツとしてペナルティ対象に
これらをしっかり守って、まずは会社にとって有益な情報発信を意識して行ってみてはいかがでしょうか。記事の更新が軌道にのってきた際に、SEO対策や広告運用など、他社の力を借りながら影響力を広げていっても良いかもしれません。
ブログで集客効果をもたらすには、長い時間と、一定の費用が必要。試行錯誤を重ねながら、自社のブログをぜひ“情報発信メディア“として成長させてくださいね!
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