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2021.04.16 Fri

編集 執筆

高齢社会でニーズが高まる「介護コンテンツ」のつくり方。介護保険など最新情報の発信には万全なケアを。

介護コンテンツのつくり方タイトル

高齢人口の増加により、多くの人が抱える介護問題。
「介護系のクライアントの広告記事を作り、集客に貢献したい」
「正確な介護情報に仕上げるためにはどうすればいい?」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

ひとえに介護情報といっても、法律や制度が目まぐるしく変わるため、情報の取り扱いには注意が必要です。また、介護をする人やされる人は、インターネットのメディアよりもペーパーメディアに馴染みが深い世代。現代はWebでの情報入手が主流ですが、読者層を考えると、新聞や情報誌といったペーパーメディアでの発信も欠かせません。

では、どのように正確かつ最新の介護情報を取り扱っていくか。今回の記事では、さまざまなメディアで介護コンテンツを取材、編集、発信してきた当社が、実体験を踏まえながら解説していきます。

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1.介護保険や高齢者ホーム、まずは「介護コンテンツ」の中身を整理することから

介護のコンテンツを整理

「介護コンテンツ」とひとくちに言っても、その中身は多彩。情報発信で大切なのは、伝えたいことを整理し、順序だてて発信をすることです。特に、制度や法律が複雑な介護コンテンツを取り扱う場合は、制作する前にターゲットを設定し、もっとも伝えたいこと、それを伝えるために必要な付加情報や順序を整理しておくことが大切。

例えば、介護の基礎知識について広く伝えたいのか、介護保険や高齢者ホームなど情報を絞り込んで伝えたいのかなど、まずはコンテンツの軸を整理することからはじめましょう。

介護で考えられるコンテンツ例

何を伝えたいのかを整理できたら、どんなコンテンツがあるのかを洗い出していきましょう。
ここでは、当社が取り扱った介護コンテンツの中で、一般的なものを紹介します。みなさんの伝えたい情報の整理に役立ててみてください。

介護に直結した情報の例

〇介護保険サービス(最新情報、制度内容、利用方法など)
〇高齢者ホーム(最新情報、種類、選び方、料金、入居の流れなど)
〇在宅介護(地域包括ケアシステム、介護保険で利用できるサービス、介護術など)
〇介護職(職種、仕事内容、資格取得など)
〇介護食、介護用品(種類、使い方や注意点、福祉車両など)
〇予防介護(種類、方法など)

介護にひもづく情報の例

〇高齢者をとりまく医療(予防、治療方法、医療費など)
〇老後資金(準備、資産運用、収支シミュレーションなど)
〇終活(相続、生前整理、葬儀など)

介護コンテンツにおけるターゲットとは?

介護コンテンツの中身を整理しながら、並行してターゲットの設定も行いましょう。みなさんが介護コンテンツを発信する理由は何でしょうか?

介護コンテンツを発信する理由の例

〇不足する介護職のなり手を増やすため
〇制度の改正についてアナウンスするため
〇広告主である介護施設のPRをするため
〇介護関連の資格取得を目指す人に知識を授けるため

など、いろいろあることでしょう。
一方で、介護コンテンツを必要としている人はどんな人でしょうか。

介護コンテンツを必要とする人の例

〇身近な人の介護に直面している人、直面しそうな人
〇介護が必要となった本人、必要となりそうな本人
〇介護職への就職や転職を考えている人
〇老後資金を考えるにあたり、介護にかかるお金を把握しておきたい人
〇介護施設の経営など、介護ビジネスを始めようとしている人、始めた人

などさまざまな状況が考えられます。

介護コンテンツを必要としている人の中から、もっともみなさんの対象に近い人をターゲットとしましょう。企画によっては、ターゲットをより明確化した架空の人物像「ペルソナ」の設定をするのもおすすめです。

介護コンテンツの伝え方を考える

「発信する理由」と、「必要としている人」が重なれば情報伝達の効果は最大化するでしょう。しかし、ターゲット全体の母数が少なければ効果は限定的です。伝達の効果をより高めるためには、ターゲット層に近い層も拾う必要があるかもしれません。

例えば、「不足する介護職のなり手を増やすため」に介護コンテンツを発信する場合のターゲットは、「介護職への就職や転職を考えている人」だけではないはずです。「就職や転職を考えているが、まだ業界が決まっていない人」も対象ではないでしょうか。そうなると、介護職のやりがいとともに、他の職種と比較した上での利点を発信する必要が見えてきます。

また、あなたが「広告主である介護施設のPRをするため」に介護コンテンツの発信をするならば、「介護が必要となりそうな本人や当事者」がターゲットになりますが、医療サービスが充実している施設のPRなら「介護には縁遠いが、医療面で不安を抱えている高齢者」もターゲットとなりえます。すると、発信する介護コンテンツとしては、高齢者ホームについてだけではなく、高齢者をとりまく医療についてもふれるべき、という判断になるでしょう。

このように整理していくと、「どんな情報を」「誰に」「どうやって」伝えるかが明確になるはずです。

2.介護コンテンツにおける資料による執筆と取材原稿の切り分け方

介護の取材シーン

最新情報を得たり、現場の生の声を拾ったりするためには、情報源から直接聞き取る「取材」が欠かせません。しかし新型コロナウイルスの脅威が続く昨今、重症化リスクがともなう高齢者が多くいる介護施設への訪問は、難しい現状があります。

また、制作費に限りがある場合は、取材活動を制限し、費用を抑えることも考えなければなりません。

ここでは当社が介護コンテンツについて資料による執筆と、取材原稿の切り分けをどのような視点で行っているか、押さえておくべきポイントとともに紹介します。

資料による執筆は、オフィシャルな情報源しか使用しない

これは介護コンテンツに限ったことではありませんが、資料をもとに執筆する場合は、国や地方自治体、業界団体など公的機関が発信している情報以外をソースにするのは控えましょう。

介護コンテンツは、ともすれば間違った情報により読者に金銭面で損害を与え、健康面を損ない、死にもつながりかねない非常にデリケートなもの。一般人のブログはもちろん、一介護施設や介護士、医師などが独自に発信している情報を頼りにするのは危険です。

グラフや表などを引用する際にも、情報源を明記した上で、必要に応じて掲載許可を取り使用するようにしましょう。オフィシャルな情報であっても、複数の情報ソースで同じ内容が書かれていればより安心です。

また、公的機関から入手した情報を、勝手に意訳するのも危険です。その文意が、自身の想いなのか、公的機関の情報なのか、読者が明確に分かるように、引用符を使ったり、色分け・書体分けをしたりするのもひとつの方法です。

最新情報や限定情報、生の声の発信は取材記事を選択したい

公的機関が発信している情報の中には、更新頻度が低いものもあり、「最新情報の発信」を目的とする場合には弱い面もあります。また、公の情報である以上、誰もが手に入れることができるため、読者に新たな気づきを与えるという点でも物足りません。

当社ではこのような経験から、最新情報や実例、生の声を拾うときには、取材記事を選択するようにしています。

介護コンテンツにおける取材記事の例
・制度改正前に、全体像や主旨を取材(最新情報)
・国の制度が現場でどう活用されているか取材(実例)
・介護費用を想定したマネープランを取材(実例)
・介護現場で働く職員のやりがいを取材(生の声)
・介護経験のある著名人をインタビュー(生の声)

取材記事は「ここでしか知りえない貴重な情報が得られる」メリットがありますが、ファクトチェックは必ず行うこと。繰り返しになりますが、介護コンテンツは、ともすれば間違った情報により読者の死にもつながりかねない非常にデリケートなものなので、インタビューイーとともに、第三者による確認は欠かせません。

 

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3.介護コンテンツならではの取材のポイント

介護の取材の注意点

前段では資料による執筆の注意点を挙げました。取材においても、介護コンテンツならではの注意点があります。ここでは特に注意が必要な、介護施設での取材についてポイントをまとめていきます。

介護施設の取材は、アイドルタイム、短時間、少人数が基本

高齢者ホームなどの介護施設では、多数の利用者を相手に職員が甲斐甲斐しく働いています。効率的な取材のために、こちら側の希望の時間を伝えたくなりますが、基本的に施設側の希望する時間帯を優先してください。飲食店の取材の場合、夜の営業前の時間帯に訪れることもありますが、介護施設の夜は早いため、遅くても夕方までに取材を終えられる時間帯が良いでしょう。

介護施設は、利用者にとっての「家」。長い時間、自分の家に他人がいることはストレスになります。事前に効率的な香盤表(スケジュール)を作って、施設側とすり合わせを行い、短時間で取材を終えるようにしてください。

広告記事を制作する場合、クライアント担当者、メディア担当者、広告代理店、ディレクター、ライター、カメラマンなど複数人が現場に訪れることもあると思います。しかし、介護施設では必要最小限のスタッフにおさえるのが得策です。とくにコロナ禍の近年は、感染リスクをおさえるため、当社の場合もライターとカメラマンの2名で訪問、もしくはカメライター稼働を選択することがほとんどでした。

言うまでもありませんが、訪問者の健康管理は万全にして行きましょう。当日はマスク着用(施設側とのすり合わせでフェースガードなどが必要なら持参)、手指消毒、検温は確実に。体調が思わしくない場合は、代理を立てたり、取材そのものを延期する判断も必要です。

介護施設ではオンライン取材も有効な選択肢

インフルエンザが流行する時期や、コロナ禍に取材をする際には、「オンライン取材」を選択するのも有効的な方法です。オンライン取材のメリットや気を付ける点は、別の記事にまとめているのでご確認ください。

なお、介護施設の中には、ネット環境が整っていないケースも。その場合は、メールやFAXを活用したアンケート取材を選択するのも良いでしょう。オンライン取材を組合せることで、取材場所の距離を問わずインタビュー対象が広がったり、移動経費がおさえられたりするメリットもあります。

 

4.介護コンテンツならではのデザインのポイント

介護のデザイン作業

資料を元にしたり、取材活動を経て原稿がまとまったら、いよいよデザイン工程です。介護コンテンツのデザインには、印刷物やWebを問わず心がけたいポイントがあります。ここからは、介護コンテンツをデザインをする際の注意点について解説していきます。

視認性、視読性には最新の注意を払う

印刷物のデザインの場合、特に注意を払いたいのが、文字の大きさや書体の選択。大きさの基準は、新聞を参考にすることをおすすめします。高齢の読者が多い新聞は、読者を意識したフォントサイズが選択されています。本文のフォントサイズだけではなく、キャプションや図表のフォントサイズに注意をして制作しましょう。

本文の書体はゴシック体よりも明朝体が良いでしょう。太さがあまり変わらないゴシック体は、タイトルや見出しには効果的ですが、長い本文などでは読んでいるうちに疲れてしまいます。とくに視力が低下している高齢者にとって負荷になりかねません。

また、フォントカラーは「黒」を基本としてください。ベースとなる背景色も、白か薄い色が良いでしょう。文字のコントラストをしっかりとつけ、視認性、視読性が高くなるように意識しましょう。

やわらかさ、やさしさを意識したデザインを

介護情報は複雑であったり、難しかったり、時に辛い内容であったりします。そのため当社では、「やわらかさ」「やさしさ」を意識したデザインを心掛けています。もちろん、視認性、視読性を損なわない程度にですが、タイトルには丸みのある書体を採用したり、パーツの角を丸くしたり、暖色系のカラーを採用したり、明るく前向きな気持ちで情報と向き合えるように工夫をしています。

頭からお尻まで、文字がびっしりというレイアウトもおすすめしません。適度に余白があり、読んでいても疲れないデザインが良いでしょう。

特にポイントとなるのが、イラストです。制度をより分かりやすく説明するとき、記事の箸休めをつくるときなどにイラストは効果的。イラストのタッチも、「やわらかさ」と「やさしさ」を意識することを推奨します。登場人物を設定する際は、キャラクターを明確に書き分けましょう。例えば、お父さんとお爺さんを区別するために、髪の色としわだけでなく、メガネの有無などより明確なアイコンを加えるなどちょっとした仕掛けを加えてみましょう。

5.介護コンテンツの仕上げは、監修と校正・校閲が大切

介護コンテンツの校正をする専門家

非常にデリケートかつ、法的に間違えが許されない介護コンテンツは、自社だけの確認では不安があることでしょう。そこでポイントとなるのが、監修者による確認と、校正・校閲作業です。

介護法務アドバイザーの確認や医療・薬事チェックを行う

介護コンテンツの監修者として真っ先に考えられるのが、発信するコンテンツにかかわる業界団体などの公的機関です。営利目的のコンテンツの場合は協力が得られにくいですが、非営利のコンテンツであれば監修の協力を得られる可能性があります。

当社が介護コンテンツの監修でお願いしたことがあるのは、特定行政書士・介護法務アドバイザーの方です。その方は、介護施設・介護事業所の開設から運営のサポートを中心に活動し、法的な諸手続きや現場で起こる法的な諸問題に対してアドバイスを行っているため、監修者として適任でした。みなさんも「介護法務」で検索すると、適任者と出会えるかもしれません。

高齢者にまつわる医療コンテンツを発信する場合は、医師や薬剤師による医療・薬事チェックもおすすめします。医療・薬事チェックを専門に行う業者もあるので、活用するのも手でしょう。

校正・校閲は社内外で慎重かつ丁寧に

監修や医療・薬事チェックを経ただけで安心してはいけません。正確な情報発信のためには、校正・校閲作業も重ねましょう。校正・校閲作業の重要性はこちらの記事でも説明しています。

当社では、途中段階での確認はもちろん、最終納品前には、企画にかかわっていないスタッフの校正・校閲を通すことで、思い込みによる誤植、流れのなかで見落としがちなミスの防止に努めています。また、特にファクトチェックが肝要となる企画は、校閲の専門業者に依頼し、より多くの厳しい目でチェックするようにしています。

6.介護コンテンツの実例

中日新聞・在宅介護&高齢者ホームのすべて

介護実例高齢者ホーム本01

介護実例高齢者ホーム本02

☆介護法務アドバイザーの監修のもと、介護の基本や高齢者ホーム情報を発信。

介護保険や在宅介護といった、介護に直面する読者が必要とする情報を網羅しながら、高齢者ホームの選び方についても指南する情報誌。資料による執筆と取材記事の切り分けなど、本記事のベースとなっているのもこの本です。取り扱う介護コンテンツが幅広く、ボリューム、専門性とともに最新情報もふまえる必要があるため、介護法務アドバイザーに監修を依頼し、情報の精度を高めています。

岐阜県介護情報ポータル・ぎふkaiGO!

介護実例ぎふkaigo

☆冬季やコロナ禍の取材など、細心の注意を払って制作

総合印刷会社サンメッセ様からご依頼をいただき、岐阜県で介護の仕事と学びに関わる人を応援するサイト「ぎふkaiGO!」の取材・執筆を行っています。インフルエンザが流行する冬季に取材が重なることもあり、介護施設の取材・撮影は少人数で、健康管理も万全の体制で臨んでいます。2020年は新型コロナウイルスの広がりを理由に、アンケート取材への切り替えなども迅速に対応させていただきました。

>>岐阜県介護情報ポータル・ぎふkaiGO!

中日新聞・高齢者ホーム取材

中日新聞介護特集

中日新聞介護特集02

☆アンケート取材やカメライター稼働により施設側の負担を軽減

新聞読者層にとっても、欠かせない課題である「介護」。当社では本企画だけではなく、数多くの介護関連の記事制作を行ってきました。取材においては、対面取材が難しい場合はアンケート形式に切り替えたり、当社スタッフがカメライターとして稼働し、施設を訪問する人数を最小限にすることで、コロナ禍以前から介護施設側の負担を限りなく減らすように工夫してきました。

7.最後に

介護コンテンツならではの取り扱いのむずかしさとともに、順序だててポイントをおさえることで、効果的な発信ができることがわかったのではないでしょうか。一方で、変化していく制度、多様化する高齢者ホームについて、正確かつ最新の情報を追いかけることは、専門性の高いプロでしかできない部分かもしれません。

もし「介護情報を発信したいが、ノウハウがないので困っている」など、介護コンテンツの制作・発信でお困りの場合は、メディアを問わず当社にお気軽にご相談ください。

 

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EIJI KITO

この記事の執筆者EIJI KITO代表取締役

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1973年生まれ。96年に同志社大学卒業後、新卒入社の宣伝会議で編集職の楽しさを知るも、己の未熟さから挫折。地元名古屋に戻り、プロトコーポレーションの制作部門に入社し、編集の仕事を学び直す。親会社に転籍後はWEBのプランニングに従事。03年フリー編集者として独立、06年法人化。エディマート代表として制作と営業を統括しながら、自身も編集者として最前線に立つ。好きな言葉は岡本太郎の「危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ」。趣味はバイクとマイクラと部屋いじり。

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